今回ご紹介する作品は月刊ヤングマガジン(講談社)で連載中の「戦花(作:わらいガため)」です。

「魔法使い」に誰でもなれるようになった現代。しかし、その力を危険視された魔法は犯罪とされ、政府に管理されていた。そんな中、高校生の陽乃咲 茜花は、妹の晴花を守るために生きていた。なぜならば、妹は魔法使いだったから――。鮮烈の魔法犯罪アクション、開幕!!!

ヤンマガWebから引用

登場人物紹介

陽乃咲 茜花(ひのさき せんか)
 陽乃咲姉妹の姉。魔法使い。
陽乃咲 晴香(ひのさき はるか)
 陽乃咲姉妹の妹。治癒の能力を持つ魔法使い。
魔法魔力取締局
 政府の管理下にない魔法使いを取り締まるための公的機関
魔法犯罪組織(烏合の団)※最新第5話で登場

ヤンマガWebから引用

週刊少年ジャンプで連載中の「僕のヒーローアカデミア(作:堀越耕平)」の系譜にある作品で、キャラクターの下半身(太もも等)がガッシリ描かれているのは、堀越先生の影響があるのではと勘繰ってしまう作風が見てとれる。

全ての魔法使いは政府の管理下に置かなければなりません
政府の管理下にない魔法使いは”悪”です

所々に姉と妹の微笑ましい掛け合いがあってクスっと笑える日常シーンも差し挟まれているのだが、テーマも含め全体としてはかなりシリアスに物語は展開していきます。

舞台になるのは、成ろうと思えば誰でも魔法使いになれてしまう時代。“魔力核”という魔法の元になるものを手に入れる必要はあるが、違法に売買する者も現れているようなので簡単に手に入ってしまう。“魔力核”という存在に言及したが、陽乃咲姉妹がいつ、どうやって魔力核を手に入れたのかは最新5話時点では明かされていないため、その点は今後の物語の展開に大きく関わるポイントなのだと思う。

実は直近でも同講談社が発行するイブニング”正義と極道”という新連載がはじまった。昨今の傾向として、“正義”がテーマとして取り上げられる場合には、何が正義かなんて分からないよね?、明確に描かれていても、それはとても不安定なものだよね?というのがトレンドなのだとは思う。この戦花においては、政府こそが正義であり、魔法使いは政府の管理下にいれば正義。管理下にいない魔法使いは悪という描かれ方だ。政府こそが正義だなんて言われたら、ほんとか?って思っちゃいますよね今の時代。やはり、こういう漫画でこそ正義が相対化されて本質が描かれてくると思うので、どう描かれるのかに私は期待してしまうのです。

https://natalie.mu/comic/news/504888

魔法使いである陽乃咲姉妹は、ただ”政府の管理下にいない”というそれだけの理由で”違法”な存在とされてしまっている。彼女たちが“犯罪を犯したかどうか”というのは違法合法の基準にはなっていない。先に挙げた「ヒロアカ」ではヒーローは国から”プロヒーロー免許”を交付され公的な存在として警察と連携しつつ平和の維持という職務に当たる。死柄木や荼毘など社会に対して危害を加える活動を行っているヴィランは緑谷出久はじめヒーローたちと対立しているが、思想の違いが問題なのであって能力を持っているだけで迫害されることはない。

「戦花」がヒロアカと比べて特異なのは、”政府が掲げる正義”というのがかなり怪しい世の中であるということだろう。どちらかといえば、既に完結した「東京喰種(作:石田スイ)」喰種(グール)喰種対策局との関係がより近いかもしれない。

そして本日12/19に発売された月刊ヤングマガジンに掲載された最新5話にて明らかなになった事実があった。「魔法少女まどか☆マギカ」「ソウルジェム」に近い仕組みが存在することが分かり、ますますどの様に展開していくのか目が離せない状況になりました。

魔法使いにも様々な種類があり、茜花のような変身して魔法を使う者の正式名を”接続者”と言う

戦花・第5話「コネクション」より引用

接続者が変身するための道具が”接続器”だ

戦花・第5話「コネクション」より引用

接続者は接続器を破壊されたら死ぬ

戦花・第5話「コネクション」より引用

2022年12/20に第1巻が発売されたばかりですので、これを機に読み始めるのをお勧めします!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。